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女系と女性天皇の違いは



* はじめに
麻生副首相が文藝春秋でインタビューをうけた。そこで天皇制がでた。ただしく女系天皇を理解しておられた。さすが名家出身、皇室と姻戚関係がある。テレビ番組に出演した自民党の政治家が突然の質問だったが、あわて理解不足をかんじさせた。男女平等女系と女性天皇の違いはで女系を主張する野党議員やきっとわかったうえで、主張してるマスコミなど、問題の重大さにくらべ、あまりにも軽い扱いに不安をだいてしまう。ここで歴史ファンとしての私の見解をのべたい。

* 日本の歴史、伝統に女性天皇はいるが
日本の歴史、伝統に女性天皇はいるが、女系天皇は存在しない。推古天皇は女性だが女系天皇でない。もし夫君をもたれ、そのお子さまが天皇となられたら、女系天皇といえる。だが推古天皇もそうだが、ほかの女性天皇にもそのような例はない。女性天皇はその時の政治状勢から男子天皇を擁立しがたく、うまれるまでのつなぎの天皇として、存在された。ここをはっきり理解せず、男女同権から女系天皇という議論がでる。まことにあやうい。

* 天皇制は民主主義が基本の憲法の例外
日本国憲法は民主主義を基本にすえる。天皇制は日本の歴史、伝統をふまえみとめられた例外である。男女同権といった基本的人権の適用をうけない。その意味で不平等な扱いをうける存在である。次に憲法違反のおそれである。

* 女系天皇は現憲法に違反のおそれ
女系天皇は現憲法違反のおそれがある。現憲法がみとめる天皇制は日本の歴史、伝統にあるものにかぎる。これにない女系天皇は憲法違反と理解すべき。現上皇さまは日本の歴史、伝統にある上皇や法王という制度のなかにある。だから憲法違反ではない。内閣は時代の変化におうじて適切な天皇制の運営をはかる責任がある。詳細はしらないが内閣は必要な法整備をおこなったはずである。あやうい天皇制議論である。

* もっとしっかりした理解により天皇制を
あやしい天皇制議論の横行に不安をだく。もっとしっかりした理解により天皇制を議論すべきである。議論に無理矢理引きずりだされるかたちとなる皇室関係者にはあらかじめ、お詫びをするが、次のような議論が必要とおもう。

男系天皇が断絶し、その後に登場する女系天皇の具体的姿はどんなものか。これにより男系天皇が復活する可能性がのこるのか、きえるのか。並立がおきたら、どのように皇位継承の順位をつけるのか。皇位継承が政治の争いを引きおこす。これは歴史がしめしてる。充分に議論が必要である。さらに機微で複雑な問題を覚悟しなければならない。

皇位継承には一瞬たりとも空白がうまれてはいけない。そこで関係者の夫婦関係、お子さまの誕生などに立ちいった議論が必要となるかも。いったん女系天皇があうまれても将来、男系天皇の復活がありうるか。そのつなぎのために女系天皇をみとめる必要があるか、など心配となることはおおい。では、天皇制を廃止あるいは終焉という問題である。

* 天皇制を廃止ないし終焉はあるか
どうしてもさけられない問題が、 天皇制を廃止ないし終焉をみとめるか、である。明治天皇の玄孫(やしゃご)という竹田恒泰氏はもし男系天皇が断絶し(女性天皇も不可なら)、どうするかを問題にしyoutubeで、 万策つきて、次の天皇をというなら女系天皇をみとめるという、くるしい気持を吐露してた。私はちがう。もしそうなら、天皇制は終焉する。それでよい。その根拠である。

* 日本の民主主義がきめる
私は、日本の民主主義が第一、その次に憲法、その次に天皇制とかんがえる。だから日本の民主主義がきめたなら、天皇制を廃止、あるいは終焉をみとめればよいとおもう。日本の民主主義とは、お前は何をいってるかと、いわれそう。その説明である。

* 日本の民主主義は憲法違反の自衛隊を容認
まず、具体的な例をだす。日本の民主主義は憲法違反の自衛隊を容認してる。これは日本の憲法をドイツのような厳格な立憲主義からみれば自衛隊はあきらかに憲法違反である。だが日本の民主主義は容認してる。それが現代の自衛隊である。世界をみればドイツのような十数回も憲法(基本法というらしいが)を改正してる国もあれば、英国のような成文の憲法をもたない国もあり、どちらも民主主義国家である。日本は両者のどちらにも属せず、中間に位置する。つまり憲法は尊重しつつ憲法違反の自衛隊を容認する。つまり一部憲法の条文の適用を否定するという扱いである。この実例がある。日本の民主主義がきめればよい。という主張である。ではどんなやり方できめるのか、いってみろというかも。次のようにいう。

* 自衛隊容認は国民の総意だ
自衛隊を例にとる。この容認は国民の総意だが、それは二度にわたる重大な危機、安保論争をへて、戦後七十年をこえる期間に実施された選挙を乗りこえ自衛隊を容認するという国民の総意は定着した。このように国民の総意の定着をもとめ、それにより天皇制をきめればよい。結論である。

* 結論
マスコミに登場する議論はあやしげとおもう。ただしい国民の総意をゆがめる政治的思惑を警戒すべきものまである。天皇制は重要な日本の基本である。それをどうするかは日本の民主主義がきめる。そのために日本の歴史と伝統をふまえ、具体的に議論してほしい。そうおもいませんか、日本の皆さん。

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