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ギリシャの宗教(2の2)

* 犠牲の儀式
祭壇に血液がそそがれることが儀式の重要な場面である。すべての犠牲の儀式はこまかな手順にしたがっておおなわれる。これがおわると犠牲の一部の肉が火にあぶられ神にささげられる。のこりはその後の宴会においてたべられる。この宴会はたびたべ神の酒がふくまれる。牡牛がもっとも高価な犠牲であるといったが、それは牡牛がもっともゼウスとの関係がふかいからである。牡鹿はアポロに関係がふかく、山羊はエルメスに、梟はアテナに関係がふかい。このような儀式はいろいろな機能があるが、中心は神と良好な関係をたもつことである。その他に神秘的な方法により特別なものを受けとることを期待してるものもある。それはこの方法によらなければ通常の生活のなかではけっして受けとれないものである。では、儀式についてみてみる。

* 宗教儀式
宗教儀式においてやることは一連の行為、言葉、対象(objects)である。一連の場所でおこなわれ、さだめられた一連の単位の行為がおこなわれる。たとえば獣の犠牲の儀式である。厳密にさだめれた儀式がおこなわれる。参加者には役割があたえられ、それにおうじて行動する。

* 神の酒
神の酒はまた古代ギリシャでは重要である。これは飲み物が神像のまえに捧げ物としてはこばれる。もっとも普通の飲み物はワインである。神の酒はまたオリーブ油、蜂蜜、水もふくめられる。神の酒は単純な行事でも重要なものとされる。饗宴(symposium)において、たとえばそれがはじまる前に最初のワインが瓶にいれられゼウスにささげられる。神の酒はしばしば手から手にわたされ、そのさいに祈りがとなえられる。公開にむかう前にその安全がいのられる。つづいて神の酒は海にそそがれる。また神への捧げ物としてそなえられる。

* 贈り物
ギリシャ人はしばしば神に贈り物(gift)をする。普通は食べ物である。たとえばその年の収穫が無事におわった時にそのなかから神にささげられる。その他では果物、パン、オリーブ、ワインもまた神にささげらられる。おおくの場合、これは最初にえらたものである。たとえば果物だが、収穫のなかからすこしを最初に神にささげられる。それから人々がたべる。時には、これらのささげ物は火でもやされる。祭壇でもやされ神にささげられる。これは常に神と良好な関係をたもつことをねがってのことである。その他の物も神にささげられる。戦場で放棄された遺物をささげることもある。それを寺院におさめる。これは神の満足をもとめてのことである。では、浄化である。

* 浄化
清浄はギリシャでは極めて重要である。もし寺院や聖域をよごすと神を冒涜したとみなさられる。水をつかって浄化することがもっとも普通である。これがおおくの聖域が湖、川など水の近くにある理由である。もし水がちかくになかったとしたら、水瓶に水をいれて利用する。これで人々は体をあらう。神官も一定の清浄をたもつ必要がある。重要な宗教行事の前には性行為をさけねばならない。

儀式のなかに浄化の行為がふくまれてることがある。たとえば、儀式に混乱がおきたとしたら、それは清浄がよごされたこと、そこで浄化が必要となる。時にはわざと衣服をよごした人物は清浄をそこなったとみなされる。その場合は衣服をあらったり、綺麗な衣服にきかえたれする。このような浄化の行為がなされたら神にたいする清浄がもどったとみなされる。このように神にたいする秩序をたもつことが必要とみなされてる。ところで水だけが浄化の手段ではない。火もまた重要な浄化の手段である。音楽も重要である。

* 音楽
これは狂気を治療するものとみなされてる。おおくの宗教において祈りの時に跪く。しかし古代ギリシャでは、それほど普通ではない。そのかわり人は手を天にむけてあげる。そして祈りをとなえる。もしポセイドンにささげられたなら、人は海に手をむける。では、祭典(festival)である。

* 祭典(festival)
おおくの祭典が古代ギリシャにおいておこなわれた。祭典は古代ギリシャの文化のおおくの場面にあらわれる。それらは特定の神にささげられる。そのなかでもっとも重要なのは運動や音楽の競技の祭典である。もっとも有名なのはオリンピック・ゲームである。ゲームはゼウスにささげられる。このゲームの期間中は戦争や戦いは厳禁である。これはゲームに参加しようとする競技者が自分の都市からやってくるのをより安全 にする。ゲームはしばしば政治的な道具としてつかわれる。おおくの都市は同盟の一つの方法とみなしている。祭典は最初に犠牲の儀式があり、次に行進がおこなわれる。古代ギリシャにおいては、おおくの場合、ダンスと歌謡がふくまれる。そこの楽器のおおくはフルートである。では最後にこまかなことについてのべる。

* こまかなこと
これらの宗教に満足できない人々は、さまざまな秘儀(mystery)をもつ宗教にながれる。その秘密の祭儀(cult)をしろうとしたらそこに参加することである。秘儀に特別の恩寵、通常の宗教ではえられないもの、たとえばエルシアン(elucian)の秘儀は死後の世界を提供してくれる。秘儀のほとんどは特定地域の伝統のなかにある。だがなかにはその他のギリシャに拡大していったものもある。ローマ共和国は紀元前一四六年、ギリシャを征服した。彼らはおおくのことをギリシャからまなび取りいれた。だがキリスト教tがローマの支配的宗教となった後にはローマの皇帝セオドシス(Theodocius)は三九二年に異教として廃止した。これが実質的にギリシャの宗教の影響を消滅させた。

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