SSブログ

第二次カルタゴ戦争、トラズミンの戦い(簡略ロ歴) [英語学習]

genpati_tyamise.gif

* 内容の紹介
ローマに勝利したハンニバルは中部イタリアをめざす。ここでトラズミンの戦いをあつかう。
(Second Punic War - The Battle of Lake Trasimene - 38、Historyden)

* ハンニバル、勝利からあらたな動き
紀元前二一七年の春、カルタゴ軍がうごける季節となった。ハンニバルの作戦である。ローマに二度勝利し一万をこえる兵をころし、あるいは捕虜にした。またポー平原のほとんどを支配下においた。イタリアに作戦の拠点を獲得した。この成功に本土からの支援はほとんどない。これにたいしローマはアレティアムとアラミノンに防衛線をひいた。これは南下する道をまもるもの。ハンニバルがアパナイ山脈をこえる事態を想定してた。

ところでハンニバルにも問題があった。ゴールズである。彼らの領域で戦争をつづけることには関心がない。もともと戦利品の獲得が主目的だった。ハンニバルはゴールズの戦意がおとろえる前にイタリア中部を攻略することにした。彼には究極の目標がある。この侵攻をつうじイタリアにあたらしい拠点をつくる。そこから海により直接に本土と連絡するというものである。

* 沼地にくるしみながら中部イタリアに
そこで彼はイチョーリアにむかうことにした。そこはここから西にすすみイタリアの西海岸にぶつかる道筋である。だがそこは沼沢地帯である。その横断は不可能とおもわれてた。だがこれは敵に察知されにくい。アパナイの道ではローマと遭遇する。中部にむかう彼にとりこのルートは最善の選択である。横断である。彼らは軟弱な道にくるしんだ。水があがってきてねむれなかった。馬の死体を寝台にした。数々の困難を乗りこえてこの地をぬけた。

ところで彼は進軍の編隊に注意をはらった。先頭には彼の中核部隊、その次はゴールズ、後尾には信頼するマゴが指揮する部隊。そこには騎馬隊がいた。ゴールズが逃走をはかろうとするとこの騎馬隊により引きもどすというものであった。

* アレティアムについてフロメニアスと対決
彼はアレティアムの近くに野営地を設営した。ここにはフロメニアスがレージョンとともにいる。彼はこの事態におどろきアラミノンのシビリアスに連絡した。ここで両者の連携が可能となった。ハンニバルは両者の連携がととのう前にうごく必要がある。彼はフロメニアスとたたかうことをのぞんだ。そこで彼はフロメニアスを戦いに誘いだす。

* フロメニアスの人柄
相手の人柄を見きわめることが大切である。フロメニアスは傲慢で無謀という。彼は貴族の出身であるがシーザーがやったような政策をとった。議会を改革し貧民の発言力をふやした。また元老院議員の海外貿易を禁止するとの法案にただ一人賛成した。元老院における彼の評判は非常にわるくなった。だがハンニバルとの戦いの不調が彼に幸運をもたらしたようである。執政官にえらばれた。だがえればれたといえ彼は元老院の有力議員にきらわれてる。いつ呼びもどされるかわからない。

* ハンニバルの罠、誘い出し作戦
ハンニバルはアレティアムの周辺を略奪してまわった。この地帯はイタリアでもっとも肥沃である。だが戦いを指揮したことのある執政官たちは彼にシビリアスがくるまでまつように助言した。フロメニアスは執政官としてこの地域をまもらねばならない。略奪をつづけるハンニバルが彼の誘い出しに自信をもってた。町、村、田畑を焼き討ちした。これを彼にみせた。だがシビリアスがまだこない。うごかなかった。ハンニバルは相手の軍の左翼に近づいた。これは敵にたいする侮辱であった。それでもうごかない。さらに焼き討ちをつづけ、その背後にまわった。そこからさらに南にある湖、トラズミン(トラシメネ)にむかった。

* 怒りのあまり打ってでるフロメニアス
フロメニアスを背後においてハンニバルがさらに敵地の中心にむかった。大胆だがそれはうごかないフロメニアスの臆病さを嘲笑してることでもある。ついに彼はうごきだす。副官たちがとめたが、その決意はかわらなかった。

ハンニバルははやくもトラズミンについた。その情報はフロメニアスにもとどいた。彼は野営地を出発しハンニバルをおった。そのあいだにハンニバルは湖で戦いの準備をおえた。

* トラズミン湖にしかけた罠、キャンプファイヤーの目くらまし
この地勢であるが湖の北に丘がせまってる。まず湖の沿岸をとおる道がある。このほかに湖の手前からわかれ南にすすむ道もある。彼は湖の沿岸をぬける道にはいりその堤の斜面に野営地をさだめた。そこからすこしたかくなってるところに重装歩兵をおいた。彼らはローマの隊列を攻撃し、また前進を阻止する。騎馬隊とゴールズの部隊を丘の上の森にかくした。これはローマを不意打ちにする。またローマの退却路を封鎖する。さらに軽装歩兵は平野をすすむローマのうごきを監視する。陣容を繰りかえすが一番奧にハンニバルの野営地、その手前に重装歩兵、さらに手前にゴールズ、道が湖にはいる入口のちかくに騎馬隊である。巧妙な罠である。

夜にはいりハンニバルは兵を派遣し火をもやさせた。その場所ははるかとおくの場所だった。他方、フロメニアスである。彼は沿岸ぞいの道の手前に野営地をもうけた。ハンニバルの正確な場所をたしかめる偵察隊をおくらなかった。フロメニアスはもえる火が南にあるのをみた。

* 罠におちたフロメニアス、ハンニバルのみごとな勝利
翌朝である。ローマは東にむけ沿岸の道をすすんだ。彼は罠に気づかなかった。ハンニバルは我慢づよくまった。ローマ軍のほとんどがこの道にはいった時に攻撃をめいじた。高所にかくれてたカルタゴ軍がいっせいに攻撃した。ローマにとってはまったくの不意打ちだった。戦闘体制にはいる余裕もなかった。カルタゴの騎兵隊と歩兵にはばまれて退却もできなかった。ローマは三つにわかれてる。西の部隊はカルタゴの騎馬隊の攻撃をうけた。湖のなかに追いやられた。中央の部隊はフロメニアスが指揮してた。それは歩兵による接近戦にはいった。ゴールズが攻撃した。はげしい戦いが三時間もつづいた。

ここの犠牲者のおおくは溺死だった。フロメニアスもゴールズによりころされた。兵は絶望して湖に飛びこんだがころされた。岸にあがったものも降服がゆるされなかった。一万五千のローマ兵がころされ、あるいは溺死した。ところで隊列の先をゆく先遣隊はこの悲劇をほとんどしらなかった。この事態をしるとさわぎになったが道からはずれて逃走した。結局、六千がちかくの町に逃げこんだ。ハンニバルはこれらの町を取りかこんだ。武器をすてることで命をたすけた。またこれまでどおり同盟は解放したがローマは解放をみとめなかった。

* 衝撃に動揺するローマ、専政官の任命
この情報はローマをパニックにおとしいれた。人々は狂騒状態におちいった。複数の指揮者体制の混乱をさけるため、すでに職をやめてたファビアス・マクシマスを専政官にえらんだ。ハンニバルがこの欠陥を利用したことはあきらかだった。ファビウスがはじめて総合的な戦略のもとにハンニバルとたたかうこととなる。

(おわり)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。