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パリ同時多発テロ、どうすれば [前置きと例え]

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* 事件の概要は
この13日パリでISの同時多発テロが発生した、たしか3ヶ所、合計で300人にもなる犠牲者が発生した。犯行の首謀者はアブデルアミド・アバウド、モロッコ系ベルギー人とされる。パリ近郊のサンドニのアパートに公安当局が急襲し銃撃戦で死亡と判明した。

* さまざまな広がり
各国政府が非難声明をだした。予定されてたサッカーの国際大会が中止になった。ラジオ番組で映画評論家の町山智浩さんが、予定を変更してヘビーメタル系のバンドの紹介をした。これは名前とは裏腹に、もっと気楽にいこうよ、ぎすぎすしないで、というようなメッセージをもったもの。週末にそんなバンドをたのしみたいとあつまった人びとを殺害したといった。犯行グループのことである。

サンドニの拠点でたしか8人が死亡し、その中に首謀者のイトコの女性が自爆死した。当初は首謀者はシリアから指令してると思われてた。ベルギーで武器を調達しパリにはいったものらしい。これで思いだすのは米国人の若者がテロを未然に阻止した事例。これはベルギーからフランスにむかう車中だった。今回のテロが衝撃をあたえたのは、中東でおきてるようなテロが先進国でおきたこと。さらにニューヨークでも計画されてるという。

* 何とかせねばとの声
わが国のテレビでもさかんにとりあげられたようだ。某番組のキャスターが、テロをおこなう立場にたてば、有志連合がおこなった誤爆はテロだといった。一体、どの立場でものをいってるのか。さらに人間の意志とその結果を混同して論じてる。某大学の学長は何故(テロ組織と)対話をしないのかといった。どんな方法があるのだろう。また、ISをうみだした国に責任がある。日本もという意見がという。成程、でもISは女性を売ったり、多数を殺傷してる。一体何がいいたいのか。また、日本は宗教に寛容、独自の方法の追及をという。どんな方法か。まあ、いろいろある。こんな問題なら、それも当然だろう。

* 中東問題は誰の責任
わたしはblog(15/11/11)で中東情勢についてかいた。歴史、宗教、各国の思惑、国際政治を論じたあとに、解決策はとなった。軍事アナリストの志方俊之さんは、シリアの人びとがへとへとになる。国際社会に助けをもとめる。それまで手がないという。ジャーナリストの佐々木伸さんもしぶしぶそれをみとめた。すこし歴史を考える。まず近代から現代。

植民地の獲得競争のため西欧列強が中東に進出。第2次大戦後に現地の宗教、文化を考慮せず列強の都合で国境が確定。石油の利権をあらそう欧米各国、中東諸国の思惑がいりまじる現在の混迷をうみだしたという。石油をほしがる日本も無関係ではない。責任者は誰とといつめる前に、このIS、シリアの問題の当事者はどのあたりかを考えてみた。

* 問題の当事者は誰
わたしはギリシャ問題で久しぶりにその歴史を勉強した。あらためて中東との関係の深さを実感した。

1) 史実を反映したといわれるトロイ戦争は、ギリシャとトルコ(トロイ)の闘いである。
2) ギリシャとペルシャが2度たたかった。これはイラクやイランとの闘いである。
3) マケドニアのアレキサンダー大王はペルシャを征服し、一大国を建設した。

イスラム教徒によるスペイン、コルドバの支配、十字軍遠征もあった。これからみると、西欧は中東と交流するだけでなく闘争してる。問題をISにしぼる。

欧州からIS戦闘員が養成されている。確立した専門性の世界、低成長の経済。欧州の若者は就職という社会の入口になかなか到達できない。中東からの移民となると事情はもっときびしい。その事情はわたしのblog(14/9/23)をみてほしいが、疎外感にくるしむ若者をネットのさまざまな手段をつうじてたくみにリクルートする。戦闘員としての経験をつんで欧州に帰還する。今回の犯人たちにも該当者がいるだろう。これらをみれば、当事者はまず欧米である。さて結論だ。

* 結論
一般国民の立場からいう。問題にむきあい識者がその見識を披露された。それを多としたいが、その内容をみると、まことにとるにたりないもの。失礼ながら率直な感想である。テロ組織との対話をよびかける。これはテロリストと交渉しないという国際原則に反するだろう。実際にやろうとしたら関係者を危地においやり、テロリストを利するおそれがある。識者の意見に感じて一般国民が具体的行動、声をあげることも、すくないとはいえ危険をよぶ。解決策として実効性があるならともかく、いわずもがなと思う。

ISやシリアの問題は当事者として欧米の関係がふかい。当然さまざまな対策をすすめてる。また、わが国の政府もすばやく非難声明をだした。テロ対策もすすめる。当事者として関連がうすく、責任者でも担当者でもない一般国民としては、それを支持し協力するのがせいぜいである。

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