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安保法は違憲か [安全保障]

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*はじめに
あたらしい安保法が成立したが、一部には根強い反対がある。SEALDsや知識人の動き、政治でも共産党がきゅうに野党共闘をよびかけてる。政治的にチャンスととらえてるのかもしれない。わたしは、これについて妥当という考えを(blog、2015.10.2)でいった。ここで元法制局長官の解説で自衛隊を合憲とするには、わたしの感想だが、9条をまるで空文化するような解釈がおこなわれてることをしった。

そこで憲法学者の方々がどのように自衛隊を合憲としておられるのかをしりたいとwebを渉猟した。しかし、阪田元法制局長官の解説のようなまとまったものがなかった。やむ得ない。昔、勉強した憲法の本をひらいてみた。佐藤功氏の日本国憲法概説である。

*で は、教科書
1) 9条の第1項において、わたしのblogの元法制局長官の解説では可能としてるが、自衛のための戦争も放棄しているという。
2) 第2項についてもすべての交戦権を否認してる。
3) なお、どちらにおいても自衛のためなら可能とする説を紹介しているが勿論、否定している。

すると、わたしたちはどうすればいいのかとなる。これについては、
4) 憲法は自衛権はみとめてる。
5) しかしそれは上記1)、2)に該当しない形である。すなわち侵略してきた敵国に警察力で抵抗するという説明があった。
6) 勿論、自衛隊は違憲である。

9条をずいぶん神格化してると思う。だが、憲法学の分野では根強いものだろう。合憲論はあきらめた。

*長谷部さんの違憲論
早稲田大教授の長谷部恭男氏は衆議院憲法審査会などで、集団的自衛権の行使が許されるかという点について、憲法違反として、その理由に次の2点をあげておられる。
1) 従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。
2) 法的な安定性を大きく揺るがすものだ。

この発言で長谷部氏は一躍、時の人となった。そのほか憲法学者の90%以上は同意見だといい、激烈な意見も散見された。中には感情的といわざるを得ないものもあった。その考えの当否はさておいて、わたしは何かしら、現実ばなれしたもの、よく理解できない違和感を感じた。その説明である。

* わたしの疑問
1) まず、政府解釈は改訂され、現行では集団的自衛権の一部行使は容認されている。
2) 従来の論理の枠内では説明がつかないとするが、解釈は政府の責任においておこなう。新解釈は従来の解釈をふまえ担当部局の法制局が検討し閣議決定をへて決定した。わたしの感想だが、その論理は妥当と思う。
3) 法的安定性をおおきくゆるがすとするが、行政の柔軟な対応は当然であり、事情がかわれば改訂される。もし問題があれば経過措置を検討すればよい。

どう考えても憲法違反とする根拠としてよわい。まあ感想になるが、何故、学者が政府解釈、それもすでに改訂、過去のものとなった解釈を論拠とするのか理解しがたい。ここでもただ違和感がのこる。で、感想をのべる。

*感想、違和感の正体
1) 何故、自衛隊は違憲でないのか。わたしは子どもの頃おなじ感想をもった。つまり常識的に考えれば違憲だ。そして憲法学者のおおくがそうだというのも元法制局長官の解説でしった。論理を基盤とする世界で当然の結論と思う。
2) くりかえしになるが、もし自衛隊を合憲とする。ならばその根拠を政府解釈にたよらず学者の見解をおしえてほしい。どうもそれがYoutube、Webでみつからなかった。

わたしは政府の解釈が妥当というのを前のblogでのべた。さらに話しをすすめるには、すこし説明がいるのできいてもらいたい。

民主主義は、多様な考え、生き方をみとめようとする。できるならば、そのままにして共存してゆく社会である。だから現状をみる。すると安保法が成立したが依然として反対する人がいる。それは犯罪でない。そればかりでなく、健全な民主主義では自然なことである。もう一つ説明しなければならない。

この問題では、政府、一般の国民(つまり、わたしでもある、憲法学者と三つにわけることができる。

3) 政府解釈についてはなす。それはわたしの解釈でない。わたしがその意図や理由を説明する責任はない。そしてわたしの解釈はちがうのは上述のとおりである。責任のことだが、わたしは政府解釈を妥当かどうかを判断し、それを投票活動でしめすべきと思う。その意味でわたしの責任はここにある。「わたし」を「憲法学者」におきかえればほとんど、おなじだろう。
4) 憲法学者の解釈についてはなす。それは政府の解釈でない。政府の解釈にかかわらず、自分の解釈を率直にかたるべきである。それが出来てるか。長谷部氏も自衛隊を違憲としてるのでないか。憲法学者の感情的発言におどろいたが、その裏に率直にかたりたいが、かたれないという心の葛藤を感じる。

これがどうしても理解できない違和感の正体と思う。

* 結論
率直な意見がでて、多様な意見の中から、よりただしい結論がでるよう期待する。

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