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お金の話し、第三回、お金の担保 [バカにされないクスリ]

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* はじめに
投資会社社長の瀧本憲治氏が経済評論家、三橋貴明氏にお金のことをきくユーチューブを取りあげる。対談形式で展開するので、ひたすらその筋をおい最後に私の感想をのべる。
(お金とは、お金の担保とは何か、三橋貴明氏に教わる 第二回、takimoto kenji、2017/01/25 に公開)

* 日銀の貸借対照表は
日本銀行の貸借対照表(例示)
借方 貸方
国債
財投債
国庫短期証券
現金
日本銀行預かり金(日本銀行当座預金)

今度は日本銀行の貸借対照表の 説明を。はい、これは二〇一六年六月末時点の表。貸借対照表は借方に資産、貸方に負債、その差額、純資産を右下に計上。はい。びっくりかも、現金百兆円を貸方に。それは負債。はい。お金は債権と債務の記録といった。これは我々がもってる現金という資産が日本銀行にとっては負債と。はい。その下に巨額の、日本銀行預かり金、これが日本銀行当座預金。これもまた負債に計上。はい。三百兆円。で、左に、最近これがふえて国債、財投債あるいは国庫短期証券、これは短期の国債だが、あわせると四百兆円。これは日本銀行が市中銀行からかってその代金をはらう時に、現金とか当座預金とかお金が登場するということ。だから合計するとだいたい同じ。はい。つまり資産が四百兆円。ほう、右の現金と日本銀行当座預金とあわせて、ほぼこの二つとおなじに。はい。資産は国債と国庫短期証券の四百兆円なので。ほぼこれだけ。なるほど、私たちがもってる銀行券、現金は。その裏付けは国債だということか。

ううん、裏付け、それより担保というべき。はい。国債かって現金を発行してるから。その担保は何といわれたら。それは国債と。だが現金紙幣、日銀券は日本銀行の負債だが、それは政府の法律によって日本国内で流通することを強制されているもの。ふん。これと硬貨以外はつかえない。硬貨は政府が発行。で、現金は日本銀行にとっては負債だが返済相手がいない。へええ、かえせない。仮の話しだが、日本銀行本店にいって自分がもってる一万円札をみせてかえせといったら。

* 国債の担保は現金、現金は日銀の負債だが、かえす相手がいない
うん、あたらしい一万円札をだして交換。ああ。これになんの意味が。ふん、ない。でも一応、負債に計上。でもかえす相手がいない。そう、しかも利払いの必要もない。これが現金。ほう。本来、日本銀行当座預金もそうだった。これは銀行が日本銀行にもってる自分の口座。本来ここに利子はつかない。はい、そう。我々企業がもってる当座預金には利子がつけてくれない。だが今は日本銀行は国債買取をやってる。国債は金利がつく。なのに当座預金に金利がつかない。

だったら銀行がうってくれない。ふうん。国債のほうが金利がつくから。 銀行はそっちがいいと。で、0.1パーセントの金利がついた。邪道かも。ふうん。さて日本銀行は返済相手もいない、利払い相手もいないお金を発行して、そのお金が日本国内に流通するという仕組みになってる。ふうん、ということは彼ら日本銀行がもってる国債より当座預金の金利のほうがたかいということか。今ならたぶん当座預金のほうが上まってる。

* 政府の特権、日銀資本注入、硬貨発行
じゃあ、赤字でしょう。そうなるかも。日本銀行の純資産がきえてゆく。へええ。でもそうなると政府はすみやかに資本をいれるだけ。ううん。政府は本当の意味でたんなる資産だけのお金を発行できる。ここに百円玉が。はい。これは個人の貸借対照表には資産に計上。はい。だが政府にとっては負債にならない。へええ。そういうルール。はあ。

わからない。国家とはそういうもの。もちろん、硬貨を発行すれば経費が。金属費用とか加工費とか。それを差しひくと通貨発行益がでる。これがシノリッジという。ほう。いずれにしても政府は日本銀行より上位の存在。たとえば日本銀行が債務超過となる。大変だ。なら政府が登場、はいって一兆円玉を発行する。それですむ話し。ふうん。それが本当の意味でのゼロからお金を発行すること。そういう特権をもってるのは政府だけ。ふむ。その政府とは民主主義により運営されるという担保が。ふむ、では、日本銀行券の担保は国債。それでいい。なら、政府が発行してる国債の担保は。

* 政府が発行する国債の担保は
するどい。なんだとおもいますか。ううん。政府は国債を発行し現金をかりる。これは日本銀行当座預金にはいる。ところが日本銀行に国債をかわせると日本銀行は子会社。返済する必要がない。かえしてもいいが、実は体裁をととのえる意味しかない。さらに利払いも必要がない。だが政府は律儀にやってる。でも日本銀行が決算をやると国庫納付金となってもどってくる。なるほど。で、どんどん買いあげるとどうなる。日本銀行買いとり残高がふえる。はい。さてこの時、政府はかならずお金をつかう。

政府はためるために国債を発行してない。つかうため。我々ならやるかも。はあ。国債の発行、すなわち支出の拡大。具体的な政府の支出は医療費、公共投資、あと年金とか。支出がふえた。そこで日本銀行が国債を買いとる。これは債務不履行の可能性がゼロ。だったら担保もいらない。そうもゆかないが。さて政府が国債を発行してゆくと。消費や投資がふえてゆく。日本国内で需要がふえてゆく。皆さんがモノやサービスをかう。政府がかう。ふむ。すると日本のモノやサービスの需要がその生産能力を追いこす。こうなるとやっとこさっとこインフレになるでしょう。ふうむ、供給能力がたりなくなってゆく。で、どんどんその動きが加速してゆく。つまりインフレ率があがってゆく。それが担保の。逆です。はいっ。わかりますか。政府はどれくらい国債を発行できるか。それはインフレ率がゆるすかぎり。どこまでも。ふうん。

* 国債の担保はモノやサービスを生産する能力
じゃあ、今はデフレだからできる。やっていいということ。へえ。ということで日本国債の担保はモノやサービスを生産する能力。それが強大であるかぎりどれだけ国債を発行してもよい。おおくなった国債残高が問題なら、子会社の日本銀行に買いとらせる。それでおわり。ほう。つまり日本国債の担保は日本国民の経済力。ここでいってるのはお金の意味でない。モノやサービスを生産する力、働きのこと。

* 生産能力があまってるならインフレにならない
はい、我々の供給力をささえる。そう、インフラ、工場、設備。それもあるが私は究極的には日本人がはたらくか、どうかということ。ふうん。はたらかないと高速道路も工場も設備もつくられない。はい。あるいは技術がなければ。我々の一人一人がもつ技術力がなければ。で、モノやサービスを提供する総合体としての力が担保。なるほど。これがあまってる。その時、日本銀行にどんどん国債を買いとらせればインフレにならない。まだ支出がたりない。だがいずれこれが逆転する。するとインフレになる。と、これをやってはいけない。

* 政府の財務分析
ううん、でも財務省のホームページでみるとここが債務超過だと。そう。これはいけないことという。そう、でもどこが問題なんですか。ええ。金利ひくいでしょ。国債はたしかにおおい。でも今はたぶん日本銀行は国債を四百兆円も。だからそもそも債務超過でない。

へえ、そうですか。はい。ついでにいうと財務省は負債だけをみせる。で、二ついいたい。まず資産をみせろと。ふん。日本政府は五百兆円の金融資産を。これは世界最大級。それにくわえて固定資産を。企業の貸借対照表には当然のってるもの。日本政府が建設した高速道路とか港とか鉄道とか。これがはいってない。いえ。ありました。でもうれないと。うん、それで問題か、資産にかわりない。

* 国の財務分析、国富とは
ふうん、じゃあ担保が経済力だったら道路や土地をふくんだものが。ふくんだ価値か。あのね、そもそも国家の富が何かとかんがえた時、国債とか日本銀行がもってる現金とか当座預金とか市中銀行の現金とかは全部はいらない。へえ。それは国富でもなんでもない。何故ならお金には誰か債権者がいるが、その反対側に債務者がいるから。国内では。相殺すればゼロに。なるほど。国内ではそう。で、外国をふくむと対外純資産があってこれは日本は世界一。はい、三百五十兆円。そう

* 国富は対外純資産、生産資産、非生産資産
これより重要なものが。それでは他は何か。インフラストラクチャ、工場、建物、これは固定資産。それにくわえて土地、資源、漁場とか。へえ、資源も。そう。日本の国土の最初からそなえつけられてるもの。そういう非生産資産。はい。この生産資産と非生産資産と対外純資産をあわせたものが国富。ほう。皆さんが気にするがお金などはどうでもいい。

これまでずっと数字ではなしてたが最終的にはこれは我々のモノやサービスの基礎となってるもの。そういえる。ほうう。国富はここにある。ああ。ピントこないとおもいますが。だから政府が債務超過。はい。たとえばこのくらい。はい。でも国富はこちら側に。そしてこっち側に純資産が。だから厳密には国富と純資産はいっしょになる。はい。だが借金がおおすぎて債務超過だとこういう図をみせられる。

実際にはここに国富があって。だって財務省は固定資産の話しをしたことがない。ぜったいに。その固定資産こそが国富です。ああ、えっと高橋洋一さんがいってること。ここに徴税権がくる。ああそれは経済学的な理屈。あまりしんじちゃだめ。ええ、これすごくわかりやすい。毎年の税収が五十兆円。はい。それを生みだす暖簾代とみる。なら五百兆円と。その理屈は国債を税収でかえさなくてはという論理的帰結になる。

* 財政再建の方法、国債を中央銀行が買いとるか経済成長で対GDP比をさげる
はい。そんなことやってる国は世界にない。ええ。そう、中央銀行に買いとらせてちゃらにする。あるいは経済成長してGDPにしめる割合をさげてゆく。これが財政再建の方法。ところがこの考えかたは経済学のながれを引きづってるから問題。税金でかえすようなイメージとなる。徴税権とかいうから。ふうん、でも消費税あげる時に日本も大変だからと。間接税をあげて皆んなでどんどんと税収をあげて。うん、それ経済学の理屈。

* 国債を税金でかえせは経済学の暴論
経済学は予算制約説というおかしな理屈にしばられてる。その説明。我々は一生のあいだにかせぐ所得以上に借金できない、という考え。死ぬまでにかえせ、借金をのこすなと。これ家計については納得できる。それとおなじ理論をもってきてる。ふうん、政府は永遠ですね。そう、しかも通貨を発行できる。すると国債は永遠に借りかえされる。ひたすら借りかえされる。すると経済規模がおおきくなる。またするとその国債の割合がさがる。これでいい。

* 国債はひたすら借りかえればいい
でも経済学はそれはちがうと。税金でかえさなくてはと。ということでこんなことを言いだした。ふうん、税金でかえさなくてはと私も。それはだから経済学の間違いを引きづってる。税金でかえしてるところなどない。基本借りかえ。永遠に借りかえる。日本のGDPが五百兆円。国債が千兆円あればGDPの二倍と。でも相当部分を日本銀行がもってる。

それをのぞくと百十パーセントぐらい。ふうん、その程度は。すくないでしょう。はあ。という話し。つまり国富の話しとか、税金で国債をかえすとか。間違いがひろがって今や通念。これをただすのはむずかしい。なるほど。でもおおもとをたどれば、お金についての理解の間違い。債権と債務の記録であることすらしらない。債務がふえて大変だと。でも反対側にぜったい債権者がいるのに。はい、でも私は日本銀行の貸借対照表をみたことがないから、日本銀行に金とかあるのかと。ああ、金本位制、それは否。

* お金の誤解、金属主義
あのう、一九七二年のニクソンショック。あれで金兌換制がなくなった。この本にも。ああ、神話。もしそうだったら米国は超デフレ。貿易赤字で外国にドルをとられて。それでもドル発行できなくなる。で、ものすごいデフレになるはず。そうなってないから、お金の裏付けは金だという神話があっただけ。ふむ、たとえば一ドルもってゆけばおなじ価値のある金と交換してくれるという仕組み。だからドルはつよいと 。うん、一オンス、たしか三十五ドルという神話。へええ。

でも学校でならった。うん、それを引きずる。だからアダム・スミスがいけない。金の価値とお金の価値は同一にしなくてはと。おかしな理屈が。これを金属主義という。へえ。経済学は今も。だからこんなことを言いだした。はい。前回にものべたが銀行は預金通帳にかくだけでお金を生みだした。それが現実だけど。この誤解は古代ギリシャからある。通念。これが今にいたってる。ふうん、でもモヤモヤとしてます。でも落ちついてかんがえれば誰でもわかること。だって、あなたも小切手でお金を発行できる。そうでしょう。

小切手の裏付けは銀行預金。でしょう。はい。ではその当座預金は瀧本さんがはたらいてえた所得でしょう。はい。つかわないで積みあがったもの。はい。お金の担保は究極的には働き。ううん。国債もおなじだ。日本国民がはたらいてモノやサービスを提供できればいい。ほう。で、インフレにならなければいい。はあ。がんがんだせばいい。ふうん。それでデフレ脱却してGDPを拡大してゆく。すると国債のGDP比率がさがる。これが財政健全化でしょう。ううん。そのおおもとを誤解して、皆さん誤解してなおらないですね。どうですか。ありがとうございます。

(本文おわり)

* 感想
一、日本銀行が債務超過になるおそれはない。これが三橋氏のいいたいこととおもった。貸方の現金は返済相手がいない。無利子である。当座預金も原則無利子である。現状、利子がついてる問題があるが必要なら政府が資本注入するので問題がない。借方をみると国債がほとんどだ。額が莫大だがインフレでない現状で問題はない。

二、国富が対外純資産、生産資産、非生産資産であり、たぶん政府の貸借対照表に計上される純資産がこれに一致する。これはついてゆくのがやっとだった。

三、国債の担保が国民の経済力であり、インフレにならないかぎり、つまり供給能力が需要においつくかぎり国債発行が可能との指摘はすぐれた見識とおもうが、これも充分に理解できた自信はない。

(おわり)

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