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STAP騒動その11 [STAP騒動]

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STAP問題の小保方晴子さんは、博士論文の取消しが問題となっていた。早稲田に設置された、この問題の調査委員会がこのほど取消しにあたらないと、その判断を公表した。小林英明委員長が弁護士としての観点をふくめ、判断の経緯をのべてる。丁寧で面白い。

早稲田の学位規則では「不正の方法により学位の授与を受けた事実が判明したとき」と定めている。その趣旨は次の2点である。

1) 心情的にはおかしいと思っても学位は取り消すことができない
法律行為であるので、厳密に規則によって適用を検討する。すると該当しないから取消しはできない。その骨子は不正行為において、不正と認識してる必要があるが、それがない過失であれば該当しない。

2) 「不正の方法」が重要な影響を与えたとはいえない
さらに不正の方法があったとしても、その事実が学位授与との間に因果関係があることが必要だ。その事実はない。つまり科学論文であるので、実験結果の部分で盗用がない以上、重要な影響をあたえたとはいえない。

真摯にこの問題に取りくんで結論をだされた。その労苦を多とするが、武田邦彦さんは、論文の序の部分で、研究分野の紹介をする。その紹介で流用することは問題ないと明快に断定しておられる。小林委員長は、多数の問題箇所があった。内容の信ぴょう性および妥当性は著しく低い、と批判しておられるから、調査の対象がこの問題だけでないという事情はあった。しかし、いかにも長い時間をかけた、との印象がある。さらに批判は痛烈であるが、わたしは強い違和感を感じる。若手研究者の育成との観点が希薄すぎるということである。

これも同様に武田さんが指摘しておられる。欧米のジャーナルにおいては、そこに評価すべき新しい知見があれば、ミスには寛容であるという。かっての博士論文は完成した研究者にあたえられる称号だった。それがいまや、研究者として巣立ってゆく資格を認定するものとなってる。特に理工系ではその意図が顕著である。その意味で痛烈な批判は言いすぎだ、と思う。さて結論である。

小保方さんの博士論文を審査した早稲田は、相当、評価をさげたと思う。ここで、学位審査のありかたにつき、新しい指針を示したらどうか。その際、ぜひ若手研究者の育成という観点を明確にしてほしい。


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